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Category まとめゲーム台本小説感想文
Tag ChroNoiRPIERCEROF-MAOSMC組SitR福岡TCGVJCWITHINle jouetにじFes2021にじさんじARK戦争にじロックゆめおさんちの今日のご飯イブラヒムエクス・アルビオクロウゲーム実況ゼルダの伝説ダブルスリーブチーム321デュエプレトレモロムーンプログラムボイスライブラジオ卯月コウ夜見れな夢追翔大会月刊加賀美ハヤト渋谷ハジメ社築緑仙自作動画花畑チャイカ葉加瀬冬雪葛葉誕生日遊戯王???

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 プロフィール・説明Twitterマシュマロ

最終更新:2023/12/04 20:09

 今年でなんと5回目の、社長の誕生日合わせの振り返り記事、もとい思ったことを記しておくだけの場所。こんなにもやってきたって凄いね。
 毎年恒例のフレーズだけど、色々あった。色々ありすぎて誕生日前に記事を出しちゃうぐらい、ここ数日キャパオーバー気味の供給を得ている。なので1年の振り返りというよりはここ数日の振り返りの比率が高いよ。濃度凄かったからね仕方無いね。
 なぁにこれで当日近辺もやばかったらもう1本書けばいいだけよ!(※今回の話が相当長くなったので分割の意味もあります。約1.3万字あるらしいぞ! 忙しい人は好きな所だけ読んでね!)
 
 とりあえず今回も緑色の文字は関連リンクなので是非そちらもご覧頂き、加賀美ハヤト沼に更に更に更にハマってもらえれば幸い。
 
 過去の記事はこちら→2019年2020年2021年2022年

「我儘」の答え合わせ

 去年の誕生日、社長は「今後はもう少し我儘にしてみようかと」と語っていた。そして実際、結構その通りだったと思う。
 
 年明けからン百万の福袋をパカパカ開けた結果コレクターとしてひとつ(ふたつ?)のゴールを迎えたり。新衣装を出してもストック数が減らなかったり。唐突に歌ってみた動画が出たり、まぁ本当に好き勝手された。
「加賀美ハヤトはソロの歌ってみたを(案件以外で)出さないなど誰が言った?」とばかりに、しかもお出しされるのが『ハミングバード』と『少女レイ』というのがあまりにニクい。
 片や昨年のFANTASIAで「神降臨」と称され、その実リスナーひとりひとりに寄り添うかのような、秘密の場所を共有する穏やかな日常の曲。片や本来は少女達の儚い夏の筈が、31歳男性がパワフルに、しかし切なく歌い上げられた結果「新訳である」という可能性を提唱するに至った曲。
 前者ははっきりとした意図が感じられ、後者は偶然の産物と言えど社長の本気度が感じられる、そんな年である。これを我儘と言わずして何と言う。(もう1曲、土壇場で出て来たアレは後述)
 
 それ以外でも我儘とはちょっと違うが、LUNA SEAの真矢さんやNIGHTMAREの皆さんや獨協医科大学総合診療医学初代主任教授の志水太郎先生とお話もした(この3つが並ぶこと人生である?)。
 地上波テレビに出たり、刃牙新作の第1話ネームを読んだりバファローズさんステラおばさん総務省とコラボもした(これらが並ぶこと以下略)。
 ミツカンさんの味ぽん案件や毎年恒例になりつつあるカードゲーム案件トライアスロンなど、色々なお仕事もした。(案件じゃないけど、いでぃおすちゃん達とのパック剥き楽しかったね)
 
 社長の我儘にはいつも驚かされる。
 それでも安心して期待するのは、その我儘が彼の「好き」に基づくものであり、「こうしたら皆様楽しんでくれますよね?」というエンターテイメント精神に則っていると信頼出来るからだ。
 今のところ、彼から提供されるものは概ね私の「好き」なものである。
 にじさんじには沢山のライバーが居て、それぞれが我儘に(これは正確には「主体的に」と言った方が多分正しい)活動しているけれど、その「好き」が一番合致するのが社長なのだ。だから私は社長が好きだ。
 私は所謂女の子らしい好みがほとんど無くて、代わりにカードゲームが好きな方だしデカいロボや機械にうおおおお!ってなるし、画面酔いしない限りはほぼどんなゲームも見ていられる。
 細かい好みの差(例えばきのこたけのことか納豆とかオクラとか)はあれど、ここまで楽しめる配信者と出会えたことは奇跡だと思う。
 
 去年驚いたメンバーシップについても、現状何も文句は無い。
 社長はメンバー限定配信を「割れ煎餅みたいなもの」と称したが、実際はその内容はほとんど通常配信と変わらない。時々「メン限なので」とラフな行動を取るが、それは社長のいつものお茶目の範疇であり、さながら割れていない煎餅を故意に叩き割るかのようでもある(その結果面白かったりスムーズに進むのでこちらとしては嬉しい)。
 詳細は伏せるがメンバーしか見ていないのを上手いこと利用している時もあり(別に大したものではないが)、ちゃんと「普段と違う側面も見たい」というニーズも時々満たしている。そのような場があることは、配信における活動の幅や可能性を広げられて良いのではないかと思う。
 
 相変わらず身体が丈夫だし、ハイパー忙しそうだが「もっと配信したい」と意欲的だし、それでいて休む時はきっちり休んでいる(多分)(たまにえらい時間に収録はしてるっぽいが恐らく大抵のリスナーよりは健康)ので、その辺りの心配も今のところ無さそうだ。
 社長が我儘に活動して、こちらも好き勝手それを楽しむ。
 それを4年も続けてこられたこおとは、きっととても幸せなことだと思う。

それでも最期があるとしたら

 今年もライバーの卒業の報が何件かあった。
 仕事を辞めるというのは何も特別なことではない。ましてやにじさんじのライバーは150人近く居るのだ。確率論として辞めるヒトが出てもまぁおかしくはないだろう。一般人が想像も出来ない苦労だってあるだろうし。
 その理由が何であるか、私は詳細を知らない。発表された通りであることも、内に秘めることもあるだろう。
 そこに関して何かを言おうとは思わない。せめて辞めた後の彼・彼女の人生が、辞める前より良いものであることを願うばかりだ。
 
 その一方で、どうしたって考える。
 もし社長や、その周りの人達が辞める時が来たらどうしよう、と。
 
 SMC組の4周年配信があった頃、社長の同期の葉加瀬さんが「以前ライバーを辞めたかった」という話をしていた。それ自体は以前も聞いたことがある気がする。
 今更私が語るまでもなく、SMC組が今の形で在るのはある種の奇跡である。
 加賀美ハヤトはデビュー直前までソロデビュー予定だった。夜見れなはギリギリまでデビューの連絡が来なかった。葉加瀬冬雪は社長と同期でなかったら社長と仲良くはなっていなかった。
 もしこの世界線だったとして、社長なら1人でも何とかなったろうし、夜見さんも葉加瀬さんも他の人が同期でも上手くやっていたと思う。だがその場合、この3人がこんなグループになっていた可能性は恐らくゼロだろう。
 こちらには見えない困難が山程ある中で、この3人が誰1人欠けずに今年まで続いているのは、だから奇跡なのである。
 
 SMC組4周年配信の社長の歌『近日公開第二章』は、その合間の台詞は、リスナーではなく同期に向けられたものだった。大変なこともあったけど、まさに「第二章」へ3人で向かうような曲だった。
 そして3人で歌った『Los! Los! Los!』は、今年の個人的ベストナンバーに選んでもいいのではと思うぐらい好きだ。3人の良さと、苦難に立ち向かう強さがよく出ているように思う。
 まぁこの辺りは当時に長い話を書いているのでそちらも良ければ参照してほしい。
 ただ今は、どうか末永くこの縁が続いてほしいと願うばかりだ。
 
 それでも、だ。
 社長は「明日も、明後日も、10年後も」と最初の誕生日配信で言ったが、もしも辛い時は途中で辞めていいんだぞとこれまで私は思っていた。
 まぁ実際はそんな様子が全く見えないというか、少なくとも「大変そうではあるもののそれよりも楽しさの方が多いのではないかと思う」ような活動に“見えて”いる(実際どうかは多分本人しか知らないのでこういう言い方をする)。なのでそこまで不安視はしていない。
 ただ、人間は折れる時は突然折れたりするものだ。だからいつ何が起きてもおかしくないと思っている。
 
 もし加賀美ハヤトに不意の「終わり」が来るならば。
 物凄く身勝手な言い分だが、私は「子供を守って死んでほしい」と思っている。
 
 ファンならば「加賀美ハヤトはライバーを辞めたが、加賀美隼人としてどこかで生きている」ことを望むのが筋だろう。
 えにからを辞めた後も仲良いライバーと食事に行ったとかカードゲームをしたとか、そんなこぼれ話が出て来ることを願うのが自然な筈だ。社長が死んだら加賀美インダストリアルはどうなっちゃうんだよとかもあるだろう。
 だからこれはそれこそ子供の我儘のような、まずもって叶わぬ願望だということは分かっている。
 
 勿論一番は、出来るだけ長く社長に配信をしてほしい。
 おじさんを通り越しておじいさんになるまで配信を続けて、「カードの字が細かくて読み辛くてねぇ」なんて同じくおじいさんのやしきずと話して、「もうおじいさんったら」と今と変わらないチャイちゃんに笑われて、「しゃちょー長生きしてよー?」と夜見さんや葉加瀬さんに言われてほしい(彼女らが17歳なのか、もっと大人かは分からない。でも彼女らとお酒を酌み交わす社長もいつかは見てみたさもある)。
 
 願わくば、老衰を迎えるまでライバーでいてほしい。
 多分その場合私の方が先に死ぬだろう、社長よりずっと不健康だから。そうしたら社長は永遠と言える。それが一番嬉しいかもしれない。
 でもそれはかなり無理のある話で、普通はその前に、声が出なくなったからとか体力が無くなって引退になるだろう。それもいい。仕方無い。その頃にはきっと私も満足しているだろう。
 
 でもそれが無理で、若い内に終わりを迎えるならば。
 あの偉大で勇敢な先生のように、子供を助ける為に無茶をして、うっかりドジってしまってほしいと私は願ってしまうのだ。
 多分親しい人もリスナーも、勿論私も泣くだろう。それでも「社長らしいや」と笑い飛ばせるような、そんな終わりが来てほしい。
 最悪、子供を助けてなくてもいい。日々の生活の中で、突然車に轢かれて物理的な死を迎えることだって十二分にあり得る。もしそんな時が来たらどうするかは、結局答えが出ていない。
 
 逆説的に言うならば、「こんな最後は嫌だ」というのもある。
 何か失言して炎上して解雇、まぁこいつを望む人なんて誰もいないだろう。
 でももしそれに近しいことがあったなら、下手に謹慎して続行とかはせず、潔く終わってほしさも少しある。
 悪いことをしたのに代表取締役の座に居座ったり、それを辞任したのにライバーを続けるという選択をしたら私は反感を持つかもしれない。
 やった内容によるだろうからその時にならないと私がどう思うかも分からないけれど、「もう見ちゃいられねぇよ」と離れる時が来るかもしれない。
 
 社長はちゃんとしているから大丈夫だと思う。
 けれどそれが裏切られる、というか「社長がそんな人だなんて知らなかった」という事態が発生する可能性は決して0%ではないのだ。どんな人でも、相手の全てを知っている訳が無いのだから。
 だから身勝手に願うし、想定する。
「答えは沈黙」の真意が「いつか来る、選択し難い時の為に考え続けること」であるように。
 今がとても愛おしいから節目節目で下らないことを考えて、まだ生きていてくれることに喜びを得る。何気無い日常を嬉しく思う。
 大分悲観的ではあるし、身構えている時には死神は来ないと言うけれど、だったらずっと身構えていればいいじゃないか。
 
 造花は不滅でも、手入れしなければ汚れるし、物理的な衝撃で壊れる時もあるだろう。
 どんな終わりが来ても、或いは「し(メンバースタンプ)」を感じさせる社長の我儘がいつ降って来てもいいように、事あるごとに対ショック姿勢を取るのだ。
 
 この文章にきっと意味は無い。
 例えば社長がこれを読んで「よーし子供を救って死ぬぞー」となることは絶っっっ対に無いだろう(というか故意にはやらないでほしい、あくまでも早期に終了するならの話だ)。
 じゃあ他のリスナーの同意が欲しいかというとそうでもない。
 多分これは長ったらしい日記で、本当に終わりが来た時に読み返して「そういやこんなこと言ってたっけ」と鼻で笑い飛ばす為の準備だ。読み返すことすらも忘れているかもしれないけれど。
 もしその時が来て、私やこの文章を憶えている人が居たら、どうか一緒に指差して爆笑してほしい。これは私の我儘だ。

『22』から考える「加賀美ハヤトとは何者か」

『22』が出た時から、正確にはそれに関連する話が出た時からずっと考えていた。
 この曲が加賀美ハヤトの曲でなかったら、私は見向きもしなかった。もし偶然開いてもイントロ開始3秒でブラウザバックしていた。この曲が私の嫌いな誰か、私が見ないようにしている誰かの曲だったらクリックしないどころかブロックしていた。
 多分誰だってそうする。どんな曲にだってそうする。
 でもその事実に気付いた時、私は大分ショックを受けたし、何なら丸1年経とうとしているのに今だに引き摺っている。
 
 私はこの曲の何に感動したのか。「加賀美ハヤトの曲だから」という側面は大いにある。「社長?! ご乱心か?!」ともちょっと思った。でも逆に「これでこそ社長よ!」という気持ちもあった。
 でもこの曲を数多の他人の歌として捉えたら、きっと私はここまで狂わなかった。全く意識することなく無視していた。社長が歌った通りに、ほっといていた。
 意識して、日本語訳も見て、その神髄を見ようとして見た結果辿り着くのが「ほっといてくれよ」というメッセージ性であること。今思うとなかなかに凄い構図だなと思う。
 別にそれに対してのほっとけではないとは思うが、「深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている」とはこういうことかとも思ってしまう。
 
 社長が「特に自分に興味のない人に聞いて欲しい」と言ったのはその辺が理由かもしれないとは思う。
 これが加賀美ハヤトの曲ではなく、私が見ないようにしている誰かの曲だったとしても、それはそれでちょっと物議を呼びそうだなと思う。でも私はきっとそれに気付かなかったろう。だって私は彼を見ないようにしているから。
 
 それぐらい読み解こうと思ったら色々出て来て、でもそれは全部外野が膨らませた与太話で、「ほっとけ」に反してしまうから私はやらない。1年間考えに考えて、それでも結局それ以上の答えを出せなかった。毒を爆発させずに捌き切ることは私には不可能だと思った。
 だから何も知らない人がさらっと聞いて「クールじゃん!」って言ってるぐらいでいい。そういうことだと思っている。
 万人に受け入れられる曲でもないと思っているが、それでもまだ聞いていない人が居たら聞いてみてほしい。誰かの叫びを知るのではなく、感じて欲しい。
 
 それでも、誰がどう言ったって、これは加賀美ハヤトが作詞した曲なのだから。

『Project Re:Liver』で振り返る加賀美ハヤト

 11月28日に『Project Re:Liver ~バーチャルライバー再生計画~』の第4話(最終回)が配信された。これまたいい感じの深堀りっぷりなので取り上げる。
 
※以降の文章にはばっちりネタバレがあるので未視聴の方は要注意。

 開幕早々「良かった初期社長だ……」→「いや違うな、これ産声前に皆が想像してたドS社長だ!」→「そうでもないぞ、悪の組織社長だ!」と目まぐるしく変わる。どれも過去のネタ拾ってるのは上手い。
 それから未来と聞いて好きな漫画が完結したか気になるけど聞きたくないのも分かる~!ってなるし、地球を見て「意外と青くないな」からの滅亡したと聞く流れも良い。「アレしちゃった?」と濁すのも実に社長らしいし、それで漫画の行方を察した風なの、解像度が高い(本人だが)。
 
 学習を進める為の過去アーカイブの大半にチャイちゃんが居るのに笑ったり、少年心増し増しなのに概ね元通りになったり、そうだな……社長ってこうだよな……感が溢れていた。
 というか公式番組でさり気無く他社製品(ゲームではなく玩具)の方がバンバン出て来るの実に社長らしい。各社さん本当にいつもありがとうございます。3D班もお疲れ様です。
 
 ライバーからの裏話も期待していたら、やしきずは最高のをくれた。お家情報マジ助かる。
 マジラボちゃんとろふまお3人からは「意外な一面が特に無い」ということで、これも実は何気に凄い。
 加賀美ハヤトと加賀美隼人は別の存在(配信者としてお仕事用の振る舞いをしている)と私は度々提唱しているが、その境目は大分薄くなっているようだ。
 実際、最近は配信上でもとてもラフな姿が見えるので個人的には喜ばしい。デュエプレの対イベントやしきずでの対戦挨拶とかめっちゃ良かった。
 
 なお逆説的に言うと、やしきずは「社長の家は綺麗(だと皆思っている)」という前提があったとも考えられるので、これはこれで何か“良い”。
 実際はこれまで数多のA型殺しの実績のある人だから綺麗に整理整頓出来てる訳ないだろと言いたいのだが、社長という肩書きから錯覚する人は多そうではある。
 それでもどのレベルの乱雑さなのかは分からない、「あくまで一部だけ山積み」なのか「氷山の一角」なのか想像の余地があるのも実に良い。
 バッティングセンターの件に関しては情報自体は以前本人も語っていたが、その後収録に行ったと聞いてビビった。ただこの人の忙しさの認識がおかしいのは今に始まったことではないので、もう健康で何よりという言葉しか出て来ない。
 
 で、歌。これがなかなかに予想外だった。
 予告の時点でろふまお衣装だったのでろふまお曲も予想には入れていたが、わざわざ1人で?という気持ちがあった。
 加賀美ハヤトを再生させるなら『WITHIN』か、宇宙繋がりもある『トレモロムーン』かなと思っていた。でもオリ曲でろふまお衣装……? 社長がそんなことするか……?という疑念も消えずにいた。
 
 実際選曲されたろふまお曲の『I wanna! You wanna!』のソロバージョンだった。
 賑やかなパーティーミュージックであり、本人も好きと度々言っていた曲である。4人曲を1人で歌うのはハードではと思っていたがそこは社長、相変わらずノリが良いしコーラスも個人版ありのスペシャル仕様感が良い。
 この曲ということは……そうかバク転をする気なのか?! マジで?! そこまでしちゃうの?!と思ってたが流石にそんなことは無かった。でも間奏で水飲むの見るの大分久し振りな気がしてその辺もエモい。
 そしてラストの「待ってます」。この時点でリライバーは100名ぐらい復活させているのに他3人はまだなんかいと思ったが、これを深堀りするとなかなか面白いかもしれない。
 
 私の中で、ROF-MAOは大人の力で作られたグループという認識でいる。まぁ同期も同様なのだが、例えば雑キープのような気の合うライバー本人同士が集まって出来たグループではない。
「ライバーを再生させる=造り物」がテーマの番組において、これを持って来るのもある意味間違いではないと思う。
 選曲が社長なのか番組側なのか分からないが、もし後者だとしたら「人気グループに関連付ければ再生数伸びるぞグヘヘ」という大人の事情もあるのだろうなとも予想出来る(公式のお仕事なのでそれも全く間違いではないと思う)。「ライバーの関連性も含めて復活させる」という計画者(=第三者)の思想とも合致する。
 一方、社長選曲ならソロオリ曲にするんじゃねと私は思う。同番組でもでろーんさんとフレンはソロオリ曲だったのでその流れもあっての予想だ。まぁこの辺りは本人が語ってくれたら嬉しいなというところなので一旦置いておく。
 
 経緯はともかく、やるとなったらちゃんとメッセージ性を込めるのが良い。
 ステージ上でイントロが始まった時の、メカ的な起動→先程までと衣装が違うのに気付く→服に触れる動きから振り付けを徐々に思い出す→歌への流れ、滅茶苦茶自然なの天才だと思う。
 社長ならでは、ライブならではの細かい歌い回しも大変良い。
 そして最後の台詞は、未来への期待であると共に、寂寥感もあってシナリオに良い感じに合致していると改めて見返して感じた。
 ソロでも歌えるがあくまで4人揃ってこその曲、4人居てこそのROF-MAOだと強調させているとも言える。
 
 社長はろふまおを割と気に入っていて、「ROF-MAOの加賀美ハヤト」であることを意識している。
 そして彼は自分の意志を通す人間なので、「待っている」と言ったら本当にガチで待っているつもりだろう。
 ワナワナというタイトル(wanna=したい)の通り、地球に降り立ってからもろふまおをやる気満々でいると思われる。
 
 ただその後の展開を見る限り、社長は不穏にも気付いている。
 もしかしたら計画が頓挫することを察していて、それでも地球で待っているとするならばそれは大変にエモいし、社長ならきっとそうするという確証がある。
 実際長時間掛けて全リライバーが出来たとのことなので、再会も恐らく出来ただろう。
 これはあくまでシナリオを踏まえた話だが、この「不安定な現実の上に成り立つ圧倒的な安定感」は正に加賀美ハヤトの真骨頂である。
 
 この辺は中盤の「切り替え早っ!」にも繋がる。
 社長は落ち込まない訳ではない。凹む時は凹むし引き摺る時は引き摺る。
 どうしようもないから酒かっくらって寝る、そんな風に何とか乗り越えている。
 そこには一種の諦観も滲む。どうしようもないことを「そっかぁ」と認め、噛み締めて、ちゃんと悲しんでから先に進む。
 
 今回の概要欄にある「頼まれなくたって、生きてやる。」は綺麗に社長にも適用出来る。
 どちらかというと「それでも生きなければ」のニュアンスの方が強いし、何か毎年言ってる気もするが、社長の前向きさはひとえにこれに帰結するのだ。
 悲しくても、辛くても、時に他者を傷付けたとしても、それでも生まれたからには生き抜かなければいけない。
 休んでもいい、逃げてもいいと他人には言うが、本人はあまりそれを表に見せない。負けず嫌いで諦めが悪い時は悪くて我儘で、自らの生きたいように生きていたい。
 楽しいことが多すぎるから長生きしたい。楽しく怪我をして、何度失敗しても、それでも死ぬまで生きていく。
 加賀美ハヤトとはそういう人物であると思っている。
 
 そういう意味で「前向きフェニックス」という名称は実に正しいと改めて思う。
 ただ頑丈なのではなく、コケても復活する。諦観しているようで諦めの悪い、何度だって「それでも」と言い続ける、そんな人だと思っている。
 それを本人の曲のタイトルとして付けるろふまおの3人はやはり“分かっている”のだ。リスナーは勿論、下手したら他のどのライバーとも同じ時間を過ごしているんじゃないかと思う連中をナメてはいけない。中身の歌詞の方は……うん、まぁ、「勇気づけたい」の部分は合ってるんじゃないかな……?(目逸らし)
 
 ちなみにリライバーの方に話を戻すと、私は"あの子"とは黛灰を指す派である。
 もう1人候補が居るとしたら出雲霞なのだが、社長は面識の無い女性を「あの子」とは呼ばないと思う。逆に黛ならば「あの子」呼びは普通にするだろう。
 計画に囚われている勝君を助けに来るのは黛ではなくウヅコウだよと、そう言っているとすれば話としても自然だ。私はおなえどし組のストーリーの全容を把握していないが、一片だけ知る者としてこの展開はちょっと熱い。
 
 放送前、確かに社長は勝君達のストーリーに(黛伝手で)関与しているなーとは思っていた。
 だが公式がライバーのストーリーを取り上げるかという疑問があった。(これも運営主導ではなくライバー主導のストーリーなので)。
 だから「多分無いと思う」と思っていたのだが、そんなことは無かった。NIJIBANが実験的番組ということを考えれば、成程そういうのもあるのかと感心する部分である。
 そう考えると、確かに最終回に加賀美ハヤトというのは意味があった。実に良いポジションを貰えたものだ。
 多分今じゃ知らない人の方が多いと思うから大多数が「???」だろうし、語ると長くなるので割愛する。しかし「そういやそんな側面あったな」が見えたのもまた興味深いなと思った次第だ。
 
(ちなみに社長本人にストーリー要素は皆無なのだが、これまで出て来た家族の情報が極端に少ない為「まだ明かされていないだけ」という線もちょっとある。なんせきょうだいの有無すら秘密である。
 これが明かされる日が来るのか、それとも社長が面白がってずっと黙っているのかは分からない。それもそれで解釈の幅が広くていいなと思っている)
 
 なお同日ににじバラに約2年振りに出演、なんで同じ日に加賀美と加賀美がダブってしまったんだと思ってたら、担当者さんが想像以上に熱の入った潜在株主で販売ページがガチだった。
 それもラブ、これもラブ。ましてや誕生日なのだから、愛が集まるのも至極当然のことである。

NIGHTMAREとの共演に見る加賀美ハヤト

 それでなくとも情報過多で死にかけの潜在株主にぶちこまれたのが11月29日、『爆烈NIGHTMARE』である。
 かのビジュアル系ロックバンド「NIGHTMARE」の共演だ。
 
 以前LUNA SEA真矢さんの番組出演も「なんで!?」となったが、まさかこのタイミングで同じ「なんで!?」を発するとは思わなかった。
 確かにNIGHTMAREの咲人さんはデュエプレコラボ時の楽曲『篝火』を書いてもらった間柄で、今年このフル版がようやく公開されるとのことなので、その繋がりではある。
 でもあちらの新曲をカバーするとか予想出来ないじゃん……

 ちょっと聞くだけだとクリアでストレート、でも強さと繊細さがある社長らしい歌い方だと思う。
 加賀美ハヤト入門編としても丁度良い曲という印象。「社長を他の人に薦めたいけどデスボとか入ってるとちょっと……」「ハミングバードや少女レイは変化球だから第一手じゃないかも……」という時の選択肢に入って来る気がする。
 いやこの2曲から入っても全然良いと思うんだけど、まず従来の加賀美ハヤトを知った上でこれが来ると破壊力が数倍になるので、沼に嵌めるなら私はそうしたい。
 あとRebel、楽曲として結構構成がシンプルっぽくて最初はスッキリとした喉越しなんだけど、しっかりメロディが頭に残ってリフレインするの良い曲だなと思う。本当にご縁に感謝。
 
 で、NIGHTMAREの方々との話に戻る。
 真矢さんとの時もそうだったが、年上の外部の方、しかも音楽をやる者として大先輩の方との接し方は、当然ながら普段と違う。
 ああ緊張しているなとこっちにも分かる中で、それでも丁寧な口調に時々いつもの妙な語彙力を発揮して、時に滑ったりしつつも徐々に打ち解けていくのを見るのは心臓に悪いが実に面白い。こういう場でしか味わえない珍味を堪能している気分になる。
 
 普通に考えれば本家本元ご本人達を目の前にして作品の感想を言うなんて、オタクとしては最大の光栄にして最大の恐怖である。失礼なことを言ってはいけないのは勿論、的外れなことを言っても待つのは死である(お相手やそのファンの方々がそれを迫るとかではなく、自分で切腹したくなる的な意味である)。
 そんな中で社長は良い仕事をしたのではないだろうか。お相手さんもファンの方もとっても優しかったし、褒めてもらえてこちらも嬉しかった。好きな曲への解釈トークは普通に関心した。
 
 社交辞令もそりゃあるとは思うが、それでも「今度ライブに来て」とか言われるのは喜ばしいことだし、実際にお呼ばれしたLUNA SEAさんのライブはとても楽しかったと語っているので、本当に良い経験をしているなと思う。
 本人の好きと感性と努力が実を結んでいくのを見るのは楽しい。
 そうやってこれまでに無かった接点が生まれて、多くの人が社長を知ることが嬉しい。
 
 加賀美ハヤトはそれが出来る人物である。
 次同じようなことがあっても、こっちは勝手にドキドキするし社長も緊張はするだろうが、きっとちゃんとやり遂げられる。
 そんな素敵な大人であることは間違い無いと、このタイミングで改めて思った。

それで結局、加賀美ハヤトとは何者か

 結論から言うと、分からない。
 或いは、加賀美ハヤトは加賀美ハヤトでしかない。
 
 ゲームやカードや大きい物や可愛い物や美味い物が好きで、人のことをよく考えていて、流す時は上手く流して、出て来る発言が面白くて、自由気ままで、好奇心旺盛でチャレンジャーで、頑丈でパワフルで、時々ポンで、それでもエンターテイナーだ。
 何年経っても変わらない、けれどどんどん補強されていく、これが「最新の私が最高」ということなのだろう。
 
 周囲もそれに協力してくれている感じがするのも良い。
 たった今海底から引き揚げられたばかりの生きたタカアシガニを持った人間がこの世に何人居るだろう。ラーメンを粉やスープから作った人が、本物のハブと対峙して捕まえた人がどれぐらい居るだろう。Vtuberでという括りを抜きにしてもそう多くないのではないかと思う。
「こういうのやりたい」と言って、番組スタッフや3D班が考えて実現してくれる環境は非常にありがたいものだと思う。
 
 また、『建設重機喧嘩バトル ぶちギレ金剛!!』『ファイナルソード』『moon』といったゲームもそうだが、全体的に本人の「リアプ精神」が強いのも見ていて楽しい。(※リアプ……エアプの逆。「実際にやったことがある」ということ)
 悪評があることを知った上で実際にやってみて、困難な状況は持ち前の粘り強さで乗り越えて、面白い所を発見してハイテンションで楽しくプレイする。これは結構凄いことだと思う。
 社長は自身を「神ゲーハンター」と呼ぶが、恐らく実際は「(大抵の場合)どんなゲームでも神ゲーにしてしまう」という方が正しいだろう。
 
 Youtubeにしろテレビにしろ、自分では出来ないことをやっている人を見て楽しむというのが動画視聴のひとつの理由だと思う。疑似体験的な側面だ。
 ゲームであれば既プレイヤー視点もあるが、社長のやるゲームを全部やってる人はそう多くはないと思う(私はやってない物の方が多い)。
 演者が楽しんでいれば見ている方も楽しいものだが、それが演者の夢を叶えているものであり、自分が演者のことを気に入っているならば喜びは更に大きくなる。
 そうでなくても、演者がその経験から何かを感じ取り、自分の言葉で語っていたらとても嬉しい。
 
 私は加賀美ハヤトの話がもっと聞きたい。
 ゲームでも音楽でもリアルな経験でも、どう感じて、世界をどう見ているか知りたい。
 何が楽しかったか、登場人物や制作者が何を考えているのか、感想や予想が欲しい。
 
 私はこの世界が嫌いだ。大半の人間(私も含む)も嫌いだし、死のうにもどうやっても迷惑が掛かるのでどうにか毎日生きている。一時の娯楽や思考に溺れて現実を見て見ぬフリしている。
 でも社長を見ていると、この世界も案外悪くないんじゃないかと、そうも思えるのだ。
 青空と青い海を見る度に、満月を見上げる度に、世界は綺麗だと思う。社長が笑っているのを聞くとずっとこんな時間が続けばいいのにと思う。
 
 いつか終わりが来る。そんなことは分かっている。
 だが、だからこそ楽しい時はそれを全力で楽しみたいし、節目を祝うのだ。
 
 今まで続けてくれてありがとう。また1年、出来れば宜しく。
 そんな想いを込めて、その一端でも誰かに伝わったらいいなと思ってこんな長ったらしい文章を書いている。
 永遠なんて必要無い。この文章だっていずれはデータの虚空へと消えるのだ。
 けれどいつか来るその日まで、笑っていたいし笑っていてほしい。
 
 加賀美ハヤトは加賀美ハヤトである。
 全てを分かることなど出来ないけれど、だからこそ知りたい。それぐらい私は彼が好きだ。
 きっとまた1年、出来る限り彼を見て、詮無いことを考えて、泣いたり笑ったりして日々を費やしていく。
 
 だから、ちょっとフライングしてるけど、誕生日おめでとう社長。
 例年以上にヘラってる感があってごめん。社長のお陰で仕事を辞めた今、幸せ過ぎて怖くなるぐらいなんだ。
 こんなオタクで申し訳無いが、よかったらまた来年も祝わせてほしい。
 そしてどうか、貴方と貴方の愛する人達が健康で、幸せでありますように。
 
2023/12/01 夕星

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