昨年の社長の誕生日合わせで『私が加賀美ハヤト沼に落ちた理由、そしてこれからの自分の在り方の話』を書いた。
今回も良い節目ということで、1年を振り返りつつ思ってることを適当に書く。
……が、途中で社長の誕生日ボイスに全て持って行かれたので最後の項だけ読むのでもいい。オタクは話が長いので。
色々あった、本当に色々
非公式wikiの配信一覧を眺めているが、まぁ色んなことがあった。
多種多様なゲームをしたり、歌ったり、色々な人とコラボした。
デュエプレも昨年末がスタートだったし、酔ってたセッションには度肝抜かされたし、おもちゃコンペとかまた見たい。
戦国Arkはマジで血が湧いたし、Zepp福岡も3Dお披露目も京まふも素晴らしかったし、やしチャイにクロノワに魔武天などなど楽しいものをいっぱい見させてもらった。
ダクソシリーズ、SEKIRO、甲子園にパワプロ、デトロイト、ポケモン、le jouet、歌リレー、JαCK、チーム321、それから新衣装にSMC組。ホラゲもスマブラ大会もぶつ森も塊魂も大統領も案件配信もプラモ組み立て枠も、どれもが良かった。
レバガチャ、ぷちさんじ、公式切り抜きなどにも取り上げてもらって、グッズもボイスも色々出た。
自身のアップデート(物理)も行い、ライバーとして大きく飛躍した1年だったんじゃないかと思う。
知っていたこと、知らなかったこと
社長が誠実な人であることは去年からもう知っていた。でもそれは想像を遥かに超えていたというか、こちらが正しく認識出来ていなかった。
「自分自身がエンターテイメントである、娯楽を提供する商品である」。
これは社長自身が前から言っていたのだが、この1年で更に明確になった。
リスナーの気分を極力害させない。楽しく笑う姿を見せ、問題点は早急に修正し、時に箱全体をも盛り上げる。常に顧客に最高を提供する。
ライバーを褒めるフレーズのひとつに「安心して推せる」というものがあるが、社長はまさにそれだと思う。
勿論前々から素晴らしい人だとは思っていたが、これ程までとは思っていなかった。社長の覚悟を1年前はまだ知らずにいた。去年が社長の良さを0から1知った年だとしたら、今年は1から10や100知った年と言えるだろう。
だが、完璧ではない
私は度々褒めちぎっているものの、加賀美ハヤトは完璧ではない。ついでに天才でもない。
寧ろダメな点も結構ある。歌う時に音程とリズムよく外すとか、めちゃくちゃシングルタスクだとか、整理整頓出来ないとか、早とちりな所があるとか。学習(吸収)速度が特別早い訳でもなく、咄嗟の閃きに優れる訳でもない。
ついでに言うとメンタル強者だとは思うが不安等が無い訳でもない。結果的・表向きにはそう見え辛くとも、人並みに緊張し、未知なるものに恐怖し、試行錯誤と悪戦苦闘している様子がたまに見え隠れする。
豪運と悲運の落差が激しく、どうしても勝ち切れない時も多々あった。だからこそスプラ大会はエモの塊だった。それでもまだ、社長が本当に勝ちたかったであろう人には、勝ちたかったであろう場では勝てていない。どんなに日頃立派な振る舞いをしようが現実は非情なのである。そこではもっと別のことで頑張ってるだの何だの、余計な情けや優しさはきっと通用しない、というか彼はそれを受け付けないだろう。
負けは負けだと、社長がきっと一番良く知っている。敵わないとも分かっている。
そして「だからこそ」「今度は」と言う人物だと知っている。
最高を更新し続けるということ
それでも加賀美ハヤトが誇っていいもの、それは不屈と向上の精神だ。
自分の問題点を理解してアップデートしようとする。学習速度の緩やかさは回数と時間と別分野からの経験で補い、幾度失敗しても心を折らず、もっともっとと上を目指す。良いと思った相手は褒め、真っ向から観察と思考を行い共に伸びようとする。金で解決出来ることならば投資を惜しまず、時に他者に協力を求め、改善を行い続ける。
更に根幹には豊富なインプットに伴う知識と感性がある。世界の汚なさと美しさ、両方を知っている。それをどう言葉にするかを常に考えている印象がある。歌詞を書く者だという自負が感じられる。
「私は基本的に最新の私が最高ですけどね」。
余程の自信が無ければこんなことは言えない。そんな簡単に行えることでもない。が、多くのリスナーがこれを否定しなかった。ああその通りだと実感した筈だ。
クソみたいな世の中で、加賀美ハヤトは最高のエンタメを提供し続けた。
失敗があってもそれを糧とし、大勢の声(または声無き声)から最適解を導き出し、自らがすべきだと思うことをした。
その在り方を私は尊敬し、賛美したい。
加賀美ハヤトはこっちを見ている
Vtuberの魅力のひとつは観客との距離の近さであるという。
私は他のエンタメ分野に然程詳しくはないが、確かにこれ程までに演者と観客の距離が近く、そして継続的であるコンテンツはそう多くなかろう。
近過ぎず、遠過ぎず。社長とリスナーの関係は実に心地良い。
媚びを売るでもなく、かと言って素っ気無くするでもなく、全体を気遣いながら特定個人を贔屓しない。時にプロレスしつつ、不快は極力無いようにしてくれている。
勿論前述の通り完璧ではないにしろ、私にとって満足度は非常に高い。単純な「楽しかった」「笑えた」に加えて「考えさせられる」「学びを得られる」のだから面白いことこの上ない。
それを実現する為に、加賀美ハヤトはリスナーを見ている。静かに丁寧に、声無き声さえも拾い上げようとしている。その対応がとても好きだ。
企業所属Vtuberとしての姿勢
ライバーとリスナーが近いとは言え、にじさんじではライバーには企業所属という看板にして重荷が乗ることになる。社長の場合ここの理解も非常に長けていると思う。
Arkアイランド編初回、はしゃぎ回るアラサー男子3人はただ楽しくゲームをしているだけだと思っていた。だが戦国Arkを経てひまちゃんの逆凸待ちでの社長との会話を聞き、これは箱を盛り上げる為のものだったと知る。
3Dお披露目もコロナ禍に喘ぐ音楽(特にライブ関係者)にエールを送り、技術の進歩と「夢は叶う」ということを見せ付けて未来に希望を持たせる結果となった。
一方、薬物を示唆するワードは回避したり(その後うっかりよりダーティーな方向へ進みかけもしたが)、魔武天メンバーが書いた「卍」が正しいか確認したりと細かい部分での対応も見て取れた。
そして「Vtuberベイブレード大会事件」がその最たる例だろう。名称は今私が勝手に付けたが、他に書ける場所が見当たらないのでここに記録を残しておく。
これはベイブレードVtuberを名乗る人物が「加賀美ハヤトや葛葉など有名Vtuberが多く参加するベイブレード大会を開催する」とTwitterで告知したものである。(既に該当アカウントは消去されている)
実際はライバーが参加する訳ではなく、そのライバーモチーフのベイを作って戦わせるというコンセプトだったようだが、その告知は立ち絵と名前を無断使用したものだった。また、「葛葉からDMで許可を得ている」と取られる文章も呟いている(後に葛葉氏はこれを否定)。これにより、このイベントは話題となり多くの個人Vtuberが参加表明した。
これに対し社長は翌日昼(社長にしては早い活動時間帯)に大会のエントリーを否定。
更に主催者に対して肖像使用ガイドラインの提示・出演依頼方法のアナウンス、イメージベイの希望を出した。
お見事。
是非リンク先に行って文面を読んでほしい。燃えかけのトラブル対応としては完璧である。
事実無根を明言しつつ、期待したファンに対するフォローを忘れない。主催者を非難せずに正しい方法を教え、相手の本来の意図を汲んで遊び心ある意見を添える。(ちなみにツヴァイディアボロスは超重量級・攻撃タイプのベイであり脳筋蛮族のイメージ通りでもある)
これぞ玩具会社社長。いちからから連絡するが本来は正しいのかもしれないが「ライバーのイメージアップ」という点においてはこれ以上無い成果を上げたのではないだろうか。
なお、にじさんじ史上最大級に重篤な一件への対応については別の記事で褒めちぎっているのでそちらを参照されたし。この人を推していて本当に良かった、と心の底から思えた。
信頼感と安心感
仔細は省くがここ暫く、いちからという企業に対して不信感が無い訳ではない。
だがそれでも「多少の失敗はあっても、いずれ上手くやってくれるだろう」という思いでいるのは社長(と次点でやしチャイ)の存在が大きい。
社長がにじさんじという箱が好きなのは見て取れる。社長としても色々思うところはあるだろうが、フィードバックを行ってくれていると信じている。にじさんじはライバーの努力が結実する場所、夢を叶える為に協力してくれる場所だと思っているしそうであってほしい。
なお社さんはレバガチャダイパンは勿論、案件方面でも多方面の発展が予想出来るし、チャイカさんは3Dの使い方を色々開拓してくれると思っている。他にも注目すべきライバーは沢山居るだろうが残念ながら仔細把握の為に配信を見るには時間が足りない。
とにもかくにも。
社長なら上手くやる。社長達が属するにじさんじも上手くやってくれるだろう(そうじゃないと困る)。他ライバーさんも上手くやってくれ。
今の自分の心情としてはこんな感じだ。
ここまでの信頼感と安心感を持たせてくれた社長は本当にありがたいし、社長がいなかったらもっと早くにじさんじから離れていたかもしれない。
期せずして社長が入院中の数日間でそれを痛感してしまった。たとえTwitterには居たとしても、社長の配信が無い夜は長過ぎた。平時、今日は配信無いですと告知されるまでの時間すらも楽しかったのだと、失ってから気付くというのは少々大袈裟かもしれないが間違いではなかった。
まぁこの点、事前に入院しますと言ってくれれば「それならしゃーない」方面へもう少し心情が変わっていたかもしれないが、不安もまた増えるだろうから結果論である。(何なら12月2日17時半時点では、ちゃんとエルフーンが取れたのか、SMC組の3Dが無事に終わるのかと少々ビビっている)
何より隠されていたからこそ復帰時のレポが面白くなったから、これで良かった。我々はまた社長の演出に乗せられた、掌の上で転がされたのである。それでいい。エンタメ最高である。
これからの話+誕生日ボイスの話
もう間もなく社長は登録者数30万人を迎える。
これはにじさんじの男性ライバーでは4人目、クロノワと社さんに続く形である。彼らが(ペースに個人差・時期差はあれど)まだ伸びを見せている以上、社長も何事も起きなければこれからも伸び続けるだろう。それが出来るだけのポテンシャルを社長は持っていると思っている。
だから私は社長を信じて、出来るだけ学びを進めつつ、また1年好き勝手に応援していこうと思う。
とまぁここまで書いている間に社長の誕生日ボイスが発売されたのだが。
買え。
こんな長ったらしい文を読んでいる暇があったら買え。ここで書いたことに共感する人なら絶対に買って良かったと思える品だ。というかこんなモン書かなくてもよかったかもしれない。聞けば分かる。
私は聞きながら「成程?」「あーはいはいはい」「そう! 加賀美ハヤトはそういう人だよね!」「うわそうくるか……流石だ……」「マジでか?!」「これだからもーーこの男はもーー!!(悶)」という感じになった。
今までのシチュエーションボイスとも、雑談枠ともちょっと違うボイスレターだからこその「加賀美ハヤトはこういう人物です」というのが詰まっていた。でも「ボイスレター」と言っておいてこれは狡い。またぶん殴られて刺された。ヤバイ。
総意じゃない論、ご報告toめんつゆ、アップデートレポ、草むしり枠、それから誕生日ボイス。ここ暫くの配信は本当に見事過ぎる流れだった。
しかもこの後3Dコラボもある。2つもだ。4日以降も色々あるらしい。
何だこれ。この界隈は今までいたゲームやアニメや漫画界隈と比べたら供給過多だがそれにしたって多い。この代表取締役、顧客満足度をどこまで上げれば満足するのか。
……そういや満たされない人だった。更に上を目指し、最高を更新し続ける人だった。
ならば造花が枯れるまで見届けるまでのこと。そしてスペクタクルを見せられる度に歓声や悲鳴や拍手を送るまでのこと。
そして生まれて来てくれて、楽しいことを続けてくれてありがとうと声を大にして感謝したい。
28歳の加賀美ハヤトは素晴らしいエンタメだった。29歳の彼もきっとそうだろう。
故にこの沼からは暫く出られそうにない。
2020/12/02 夕星