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Category まとめゲーム台本小説感想文
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 プロフィール・説明Twitterマシュマロ

最終更新:2021/06/22 19:29

 あれは去年の夏のにじロック……「この人はライブハウスで歌っている」と幻視して惚れ込んだあの日から約半年……
 遂に本当のライブハウスに彼が立って歌う日が来た……そう、立っ……たどころじゃないぞ何だこれ???!!!

 という感じの毎度お馴染み限界感想文です。
 2020年2月13日開催、にじさんじJAPAN TOUR 2020『Shout in the Rainbow』福岡公演、ネットチケット・リアタイで見ましたイーエーイ!!!
 その後タイムシフトを何度も見直しながらこの文章を書いています。
 ただ熱が入り過ぎちゃったので本記事は『WITHIN』『PIERCE』の2曲分のみです(後程続きも出したくはある)。何が起こったかはスクロールバーの長さで察してほしい。
 今回は布教とか一切考えずここが良いって言ってるだけなんでその点もご了承ください。
 当然ネタバレ(新曲歌詞含む)大盛りだけど再度見られるチャンスがあったら是非見てほしい。詳細は省くがその後お前は死ぬ。

WITHIN

 これを語るにはまず無料配信と札幌公演について語らねばならない。(オタクは話が長い)
 ご存知の通りこのライブは有料ですが、冒頭4曲(+最初のMCパート)は誰でも無料で視聴可能。ということはここで何を見せるかで売り上げが変わる、運営の采配の腕の見せ所な訳です。
 札幌公演の場合、この日が3Dお披露目である童田明治ちゃんは無料パートには存在せず。見たければチケット買いな!という作戦でした。
 これを受けて今回も、3D初登場の社長も有料パートだろうという空気が流れていました。まぁ分かる。奴は稼げる男だ。でも最近、妙に運営に推されてないか……?
 他に比べてやたらと早い新ビジュアル提供、突然の2.0アップデート、ライブ直前のハッピーアワーSMC組回にぷちさんじSC組回……何よりライブのキービジュアルで手前センター。
 ……これ、無料配信のラストに社長持って来て「すごいだろ? もっと見たいだろ? じゃあネットチケット買いな!」ってやるのでは……? そうでなくとも「この男のこと、ちゃんと見とけよ!」ということでは……?
 結論から言うとご名答、4曲目での登場でした。

 3曲目終了時点で剣持さん→葛葉さん→叶さんとソロ曲が続いてたんで、誰の頭にも過ぎった筈。
 ここで社長が来るのか? それともデュエット曲で焦らせるのか? 曲転換中の小さなざわつき。数秒の緊張。
 そして暗闇の中から社長が歩いて来る。湧き上がる歓声。伏し目がち、穏やかで優雅な歩調、紳士的な一礼。この時点で想像通りの「加賀美インダストリアル代表取締役の加賀美ハヤト」で涙腺崩壊。
 しかし頭を下げている合間にイントロイン。数え切れない程聞き返した冒頭の台詞、開いた両目、下ろしていた手を振り払ってマイクを握る。PV通りの背後からの光、足開いてシャウト、揺れるカメラ、掲げられた手、一気に軽快になる動き、ターン。それは「ロックンローラーの加賀美ハヤト」。

 完⭐︎璧。
 もう完璧。コマ送りしてひとつひとつの動きを語りたいぐらい完璧。最高の入りだったし、ライブでの加賀美ハヤトという存在を開始数秒で叩き付けて来てる。初配信やMV初めて見た時の衝撃を思い出させ、それ以上でぶん殴られた。
 勿論社長も凄いんだけど、社長の肉体を生んだ人も、背景の映像作った人も、カメラマンさんもスイッチャーさんもPAさんも、これを無料パート最後に持って来た運営も全部が凄い。当然っちゃ当然なんだけど全員本気。これはヤバい。
 これはもう雄叫び上げながら泣くしかない。ありがとうとかカッケェとかそんなもんじゃない、最初に出て来たのは「うおおおおお!!」だけ。それしか言えない。

 で、個人的に特に感極まったのはハンドマイク持ってる感。
 これまで度々MMD作品も見てて、カッコイイなーとか綺麗だなーとは思ってたんですが、社長に関してはどうにも馴染めなかったんですね。作るの大変なのは滅茶苦茶分かる(大昔に少しだけ触ったことある)のですが、「社長がこんなに踊ることあるか?」「もっと歌ってる感欲しいなぁ」っていう私利私欲的な感情が優先されていたので。もういっそマイクの前で社長が歌ってる表情がしっかりしてれば後はちょっとした身体の動き付いてるだけでもいいんだ……私が作りたいぐらいだ……とまで思ってました。(あ、でもこんるるー爆弾のやつは可愛いに振り切りまくってたので好きです)
 札幌公演と前の3曲を見てた感じでは、大体踊りバッチリか歌いながら少し動くような雰囲気だったんで、はて社長はどうなるかなと楽しみでもありちょっと怖くもありだったんですが。

 足し算されてた……(顔を覆う)
 歌も振り付けも肉体もパラメータMAX、これは紛うこと無き暴力だ……マイクのモデルが存在しないことは開始1秒でどうでもよくなった……これです……これが見たかった……
 ……いや違うな、それ以上だ! キレやべぇ! ただ歩いてるだけでカッコイイ! そんなコーレスうっそだろえっあっハイキック(ご臨終)

 ——初配信でハードルを余裕で跨いで行き、各種ライブ配信で予想を垂直跳びで越えていった男は、今日はロケットで飛んで行きました。
 私ね、社長はカードゲーマーだから戦う時は手はあまり使わず蹴り技主体がいいなぁって言ってたんだぁ……願い叶っちゃったなぁ……(星を見上げる眼差し)

 で。改めて新しい身体を見ていくと、素晴らしいことこの上ない。
 揺れ物が殆ど無いスーツは3Dだと映えないのではと思いきや、これだけ激しく動くんだったら逆にこれで良かったまである。変に何か付いてたら破綻しまくってたんじゃなかろうか。
 長い足は足癖の悪さが滅茶苦茶際立つし、想像より分厚めの上半身にくねり入るとか正気か……? 惚れるのだが……?(※既に手遅れ)
 暴れてる時は勿論、大人しい時でも情報量少なく見えないのは動きのお陰かなぁ。姿勢が良いのと緩急の付け方が上手い。真っ直ぐ立ってる時は足しっかり揃えて気品とか優雅さ重視、開く時は思いっ切り開いて重心落としつつパワフルで男らしさ重視。腕も長くて手も大きいのもあってどの動きも派手に見える。
 あとスーツで踊るのは違和感あるのでは、新衣装(シャツ)だったりしない?とも思ってたらそんなこと全然無く、優雅なモーションはスーツに非常に似合ってるし、あまりにスムーズに移行するもんだから敢えてスーツでお行儀悪く時にセクシーに暴れるっていうギャップの魅力になってる。逆にこれで大正解だった。
 惜しむらくは肩……他の人もそうなんだが、時折ボールジョイントっぽく見えてしまうのが残念……筋ごと持ち上がる感じに出来たら最高なんだけどあれ難しいんだっけか。3Dモデリングとかモーションなんて遠い昔に習った程度なんで素人意見で申し訳無い。
 ……でもそれも些細な問題。ステージを右へ左へ動き回って……えっ今投げキッスした? 気の所為だよね? ……ええいいきなりしゃがむんじゃない……! 貴様、人類を皆雌にする気か……! いやそういう奴だったな……! まさかの通常衣装でこの設定準拠……! これは魔王様……! 或いはホワイトタイガー……! 感想が追い付かない……!

 とか言ってる間にショート版パート終了。
 良かった……今回はフル版パートもとても綺麗だ……あの冬とは全然違う……音楽に乗ってる……ステップ踏んでる……と感涙している中での間奏の台詞。

「皆様ー! やっと会えましたねー!!」

 うわぁああああああああ!!!!!!!(大泣)
 ここで潜在株主に走馬灯走る。初めて会ったあの日から数々の配信が脳裏を過ぎる中、嬉しいのはこっちの方だよー!とエアスパチャをひたすら投げる。
 やっとってことは社長も望んでたってことか? デビュー後ダッシュでここまでこぎつけて、大分早い方だと思うんだけど、それでも「やっと」だったのか……それを第一声で伝える程会いたいと思ってくれていたのか……これ言ってる間客席側にもライト当たるのも良い……社長からもお客さん達のことよく見えただろうな……
 深い深い一礼が、感謝の言葉がロックンローラーから社長に戻る瞬間でもあって、ギャップ大好き人間はただただ致命傷を連続を喰らうしかない。
 そうこれ。あの日、夏のにじロックで感じた「何だこの人?!」「何でこんな一気に切り替われるの?!」って衝撃を追体験してる。でも同時にこれまでの時間で知り得た「そうだよ、加賀美ハヤトはこういう人だよ!」って実感も深く存在する。去年最初に出た曲を、去年最後に歌った曲を背景に、昔と今と未来に繋がる姿を見ている。
 そして他ならぬ彼がこの日を本当に楽しみにしていたと分かったし、本気で我々を楽しませに来たんだなって分かった。好き。大好き。この人を推してて良かった。オオアオ。泣くに決まってる。

 後半の歌詞は冬にじロックと少々変わってて、多分こっちが正式版なのかな……「日向に向かう」だと意味被ってたしな……あの時は色々大変だったもんな……としんみり見惚れさせてくれる暇さえ無く。
 いやいやジャンプやっば! たっか! 滞空時間なっが! 背景のライティング良!!
 そっからのラスサビも超良い。「わたしの全て」で胸叩いてみせるの、心臓はここです発言が過ぎってまた感極まる。
 最後の「教えないで」は「啓かないで」に変わりましたが意味的には一緒ですね。ただ実際に教えてくるような奴には分からない言葉なんじゃないか?と皮肉もちょっぴり感じつつ、ギリギリまで拘ったんだなーと感銘を受けた次第です。
 シャウト入り交じるラストは敢えてオケのコーラスに任せる形。最後叫ばなかったのは意外感もあるけど天を仰いでのラストは圧巻、これもこれで超カッコいい。背景のストロボライト光る演出最高。
 歌詞確認出来た「YOUR TRUTH and MY LIFE / All it is WITHIN」は訳すなら「あなたの真実と私の命(人生)、全てをこの中に」かな。真実は造花の対義語なんだろうけど、花は造り物だとしてもあなたからの真心や愛は本物だ、この曲や「わたし」の中に確かに存在しているよ、ということかもしれない。
 この曲は彼の最初の武器なんだけど、その後のライバー生活で得たモノも全部入れて作り上げて歌っているんだろうなぁ……と改めて実感。すげぇ……すげぇモン見たし聞いてしまっただよ……
 最後に背を向けて手を振るのもいい……一見お別れのようでいて「また後で」と言ってるようでもあって気付けばサイリウム振ってた。部屋で。

 その後のMC、最初にマイクボフボフで笑いながら息切らして入って来るの可愛い。直前にあんだけ大暴れした人がちまっとしながらペコペコして自己紹介で噛んで恥ずかしそうに口を手で覆ってるの超可愛い。そりゃ葛葉氏も「同じ方ですか?」って訊きたくなるわな。
 真ん中に来た時に足元からパンしてくカメラワーク滅茶苦茶良いし、やっぱりこのカメラさん潜在株主だろ絶対。
 あと突然ターンやれと言われ、カッコつけ過ぎず野暮ったくもない動きなの解釈一致。その後にやってた胸の前で手を合わせるポーズ、別にあざとさ演出とかでなく普段もやってるとマジックラボで同期に暴露されててマジか……ってなったよね。もういっそ全部演技ですって言ってくれた方が気が楽だったのに……本当に幼女じゃないか……ふゆれなの「我々しか見ていなかった動きを皆に見られていると思うとムズムズする(意訳)」発言もなんか分かる……大勢に社長の魅力が知られていっている感……
 剣持さんも言ってる通りコメントも謙虚で、でもこれが社長なんだよなぁと後方社員面不可避。「だって……」で縮こまるの可愛すぎか、だってって何だだってって! 歓声も上がるさそりゃあ!
 そして会場弄りも上手いな社長……剣持さんがメインで進めて社長が補佐するバランス良い。ちなみにネットチケット推しまくる経緯は前日のツイキャス配信参照だ! 男子高校生の修学旅行みがあってオススメだぞ!
 MCパートラスト、掃けてく時に袖から顔出してバイバイってやるの現地で見たかったなぁ……そういうとこやぞ社長……!

PIERCE

 はい来た新曲。ただこれ、最初に聞いた時は新曲だと分からなかったんですよね。音楽無知マンなので、初見時はすげー合う曲見付けて来たなーとか思ってた。合うに決まってる、ぎゃぷいちさん作曲で社長作詞なんだから。でもそれ以上に曲構成すごい。歌詞もやばい。

 ギターが印象的なイントロの中、スポットライトの中に立つ社長がいきなり浮かび上がって、ゆったりとした動きから一気に切り替わり。カメラの揺れ滅茶苦茶良いけど感想放送曰く社長から指示出してないらしい。本当ぉ?と疑いたくなっちゃうレベルで良い。この曲全体的にそう。
 しゃがみ込んでからの歌入り。低音擦れめの畳み掛けるような言葉。黒と赤が似合う世界観。そこからのデスボイスしながらのハイキック。初見ではこの辺で本当にスクリーム曲持って来やがったー!とテンション上がる(←事前のセトリ予想でKiLLiNG MEや朔みたいなスクリームある曲欲しいなって言ってた人)。
 そしてサビ前の歌詞「この華は溶け合って混じり合って完成だから」はここだけ見ると造花の作り方っぽいんだけど、全体を踏まえると全然違うというか……詳細後述!
「この華は」の嗄れた裏声とブレス堪らんし、その後の切なさ混じりといい、歌声での表現力も相変わらず半端無い。
 サビでは大股開きでその場から動かないのに動きが大きい大きい、そのギャップもあってかそこから立ち姿に戻った後が滅茶苦茶セクシー。相変わらず呼吸音と語尾がセンシティブだし「声を嗄らしたベッドに」ってダイレクトアタック過ぎませんか……これは前加賀美……あとここだと「愛してる」と現在形なのが少し気になる……どういうことなの……(色んな意味で)

 客席からも悲鳴上がってますが背を向けて追及させない雰囲気出しつつ、すぐに早口英語パート。吐息多めの歌い方超カッコイイ、これも前例無いやつか? 本当この男の手札尽きねぇなぁ! コーラスと一緒に徐々に上げてく感じ堪らんしスクリームに繋げるのかっけぇ。どんどんこっちの語彙が乏しくなっていく。
 そしてその後問題のアレ。その座り方だけでエッチなのにハイトーンのピッグスクイール……! なんつーポーズで出してんだ……しかも滅茶苦茶綺麗……スクリームで綺麗って矛盾してるかもしれないけど綺麗。

 ちょっと自分語り入るんですが、以前の感想でも書いた通り私これまで聞いてた音楽がほぼバンプかサンホラで、メタルロックとかは存在だけ知ってる、何か分類いっぱいあってややこしいやつでしょ? デスボとか出せるの凄いかもしれないけど汚くない?みたいなイメージがありまして(無知な者が好き勝手言って申し訳無い)。
 社長のシャウトは最初に聞いた時に素直にカッコイイすげー!と思ったんですけど、そこから他のバンド(洋楽)のデスボ聴いてもんー……?という感じだったのです。これは……何が良いのだ……?という困惑感。(今振り返るとWITHINショート版は手加減してくれてる気もするから多分その所為というかお陰というか)
 んでずっと社長の歌とカバー元の曲だけ聞くこと半年、今回のスクイールは本来どんなものなのか本当に分からんから聞いておこうかと調べ直した時のファーストインプレッション。
 あれ、普通に聞けるな。
 耳めっちゃ慣らされてる……のかやっぱり。相変わらずPVがグロいの多くて辛いけど音だけ聞いてる分には結構平気になってた。ガテラルもただの汚い音から噴水の下の方〜!って印象になったし(冷静に考えると排水溝に違いはないが、あのジャンルにおける褒め言葉が分からない)。本当にヤバいのに触れてないだけだとは思うけどキャパシティは確かに増してる感ある。
 こういうことあるんだなぁと思いつつ検索して高音豚さんを何とか見付けた結果(低音の方が主流っぽい?)、最終的には「社長やべぇ」に収束しました。プロが見たら全然違ぇよ!ってなるかもしれないんですが、素人目にも見事な声だったと思う。
 何より私と同じようにデスボ何それ美味しいの?って人も多くいるであろうVの世界で、2曲目のオリジナル曲にこれを組み込むということ。更に所属会社や下手したら業界の行く末を左右しかねないライブ(今回は男性のみってことで注目が大きい筈)で、自身にとっても初ライブ初3Dという場で第2の刃としてこれを持って来たという事実が凄い。
 これ下手したら悪い意味で「何だこいつヤバ」と思われて嫌われかねないと思うんだけども、これまで社長が「デスボイスが出せる代表取締役」「歌うと人が変わる」「普段は滅茶苦茶良い人」という下地を作っているからこそ最高の効果を発揮するのかもな……と思ったりもした。
 あと当然下手だと映えないんだけど、そこはもう実力充分過ぎる。努力の人だと思ってるからチートとは言わないが流石グリセルブランド。お前もカタギじゃない。

 で。回想終了、曲に戻ります。
 スクイールやった後すぐ立ち上がらないで客席の方見るのセクシー過ぎるというか、これは自分の魅力自覚あるやつ。もうはっきり言っちゃうけどエッッッロい。もう全体的にエロい。そういう意味でWITHINを超えてる。
 静と動・緩急という動きの組み合わせと、様々な感情を込めつつ移り変わる声色、オケ、背景演出、カメラ演出。これらがガッチリ組み合うとこうもドラマチックな物になるのかと本当にビビる。多分これって普通の映像作品じゃ出来ない、ライブならではのものだと思う。
「絆した心は戻らないのに」の裏声部分が切なくてな……ここからのラスサビの追い込みがな……タイトル回収での天を仰いでのスクリームがまた曲に合ってる。
 そこからまた片膝付いて引き絞るような連続シャウト、最後は伏せてブラックアウト。祈りのような懺悔のような号泣や絶望のような幕切れめっちゃ良い。会場で黄色い歓声の後ちょっとしたどよめきっぽいの起こってるのめっちゃリアル。私だったら「今の曲何?!」って絶対言うもん。

 ……うん、この曲何だろうね? 気になるよね?
 という訳で聞き取れた&映ってた歌詞だけ抜粋して分析するよ。間違ってるかもしれない&今後の公開時には変わるかもしれないので与太話程度の認識でお願いします。


穢された純真も交わされた救済も
消えやしない銃創のせいにして
欲望の熱感量 虚勢の反響音
許されない見えない構わない

刻み付けた銘も隠さないで

取り残して行かないでよ この華は
溶け合って混じり合って完成だから
凍りついたままでいたかった僕に
熱を教えたのはあなただった

眼差しのような日差しに
声を嗄らしたベッドに
愚かな日々を愛してる

EVERYONE HAS A BEAST IN THEIR HEART.
“TELL ME WHY ?”
I DONT NEED MEANING
JUST LIVING SIMPLE
BECAUSE IT ALONE CAN BE SINFUL

最後は分かってた
許さないで憎しみ合って消し去りたいほど
愛していた

凍り付いたままで甘えていたかった
絆した心は戻らないのに
この身を捧げて何もかも焚べて
そうして出会えた灼熱が

贖いのような晴れの日 あなたを撒いた空に
傷ひとつ無くなった身体に
魂に空けた PIERCE


 うん、これ激しい曲だけど、慟哭と悲哀と薄ら懺悔の混じる愛の唄なんだ。
 最速感想ではアクセサリーのピアスと「穿つ」の意味の両方が掛かってるって言ってて、更にここまで社長が自身のピアスについて外観以外の詳細(開けた理由とか)をわざととも思えるレベルで語っていなかったと考えると、この曲がひとつの答えかもしれない。
 何なら先生/生徒ボイスが全然出て来ないのはこの曲が公開されるのを待っていたのかもしれない。(生徒ボイスでピアスを開ける前の姿を見せ、先生ボイスでピアスを開けた経緯を語る気なのかもしれない)

「僕」の氷を溶かし傷を癒した「あなた」を「僕」は愛していた。しかし「あなた」は居なくなってしまった。
(「あなたを撒いた空に」が正しいかどうか怪しいんだけど、もしこの表記で合っているならば、撒いたのは遺灰=「あなた」は亡くなっている?)
 全てを擲ってでも求めた(or救おうとした?)のにそれが叶わず、その衝動(=灼熱)が空と身体と魂にピアスを空けさせた……とするならば、社長自身のこととしても割と話が通ってしまうんですよこれが。
 一人称が「僕」じゃないかって? 今よりもっと若い頃、まだピアスが空いてない頃は「僕」を使っていて、この一件を機に「俺」になったとしたら?(「私」は対外用だからWITHINはあれでいい)
 凍り付いたとはどういう意味か? 二代目の代表取締役になるべく幼い頃から厳しい英才教育や銃創が出来るに近しい躾を受けていて、愛憎や欲望を表に出すことを許されずにいる内に全てに冷めていたとしたら? 本人は親の跡を継ぐという将来の為に望んで凍っていたのに、「あなた」がそれを変え、枕を共にし、「あなた」と一緒に造花ではない「華」を完成させることを目指すようになったとしたら?
 今の優しく無邪気な顔が出来るようになったのは、「あなた」に心絆されて、喪って、自身に灼熱を穿った結果だとしたら?
 ……そーらゾクゾクしてきたろう。(※いずれも根拠は無い)

 英語パートのざっくり直訳は『誰もが心に獣を持つ。「どうしてか教えて?」意味など要らない。単純に生きていくだけだ。ひとりで罪を犯すかもしれないから』と思ってたんだけど後半2行『ただ生きているだけで罪を犯しているのだから』的な訳も出来る? 
 シャウト部分聞き取れてないからここと他がどう繋がるかちゃんと分からんけど、喪う前に獣性解放して相手を求めた結果喪ったとも、喪った後で自らの罪を後悔しているとも取れる。
 ……重い。とても重い。
 おまけに猛獣に寄り添うのは心優しき乙女と相場が決まってて、それが「力」の象徴である(何かそういう図案あったよなと思ってググったらタロット大アルカナだった、一致性怖っ)というのは深読みし過ぎだとは思うが共有しておく。
(ただ上記では猛獣とは言ったものの、個人的にはここで言う獣性は決まった動物の姿を持たない「人間の持つ獰猛さ、残虐さ、動物的本能」、つまりヒトそのものだと思ってる)

 ずーっと前、それこそ社長を推し始めた頃から「社長の過去には昏い出来事があってほしい派」だったので(何なら昨日辺りにそんなネタ呟いた気がする)、こんな爆弾放り込まれたらキャッキャしちゃうけどさ……逆にこれが公式設定ではあまりに辛すぎるしここまでやれと言っていないし、違うファン層が燃えてしまう気がする。社長がそれに気付かない訳が無い。
 なので感想放送では次回に持ち越しになったけど、歌詞の意味ははぐらかすだろうなと思ってます。比喩とも直接表現とも取れる言葉使うことで解釈の幅持たせてるし。最悪ゆめお譲りの「本人による二次創作」理論もありかもしれない。
 ただ何をどう言おうが、「加賀美ハヤトがPIERCEというタイトルでこの歌詞を書いて出した」というのは事実で、この男のストーリーテリングと曲に対する想いの掛け方から見て、そこに意味を持たせない訳が無い……と思うんだよなぁ……
(追記:その後の感想放送で「社長自身の話ではないが重なる部分もあるようにしている」とのこと。社長さっすがー!)

 辛い。WITHINフル初出の時もそうだけど、何で毎回辛い歌詞ばっか出して来るのこの人。しかもWITHINみたいなワンフレーズでぶん殴るんじゃなく、踏み込んで深く考える程無数の刺が全身に刺さるトラップみたいなやつじゃんこれ。潜在株主専用アイアンメイデンかよ。突き刺すってそっちも掛かってたのかよやられたわ。
 歌声で殴られパフォーマンスで殴られ、更に歌詞でまで殴られるとは思ってなかった。これが暴力統一パーティか。敵う……訳が無いね……(遺言)

>>後編へ続く

感想文SitR福岡WITHINPIERCE

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